こんにちは。
パパの育休が注目されている今、意外と知られていないのが「ママの産休までの働き方」ではないでしょうか。
当社で働く女性社員の産休・育休までの働き方、そして復帰までの経験談を、インタビュー形式でご紹介します。また、人事・労務部門(当社は総務部)がママたちをどのようにサポートしているかを、その様子や手続きを交えて紹介しています!
「育休中の過ごし方」については、高速オフセット男性社員の経験談も♪
1.妊娠報告はいつする?
Q.妊娠報告のタイミングって結構難しいですよね。いつ頃、会社へ報告されましたか?
女性A(30代前半)
- 現在第2子妊娠中です。1回目の妊娠も2回目の妊娠も私はつわりが重く、病院で赤ちゃんの心拍が確認できてからすぐに報告しました。7週頃でしょうか。どちらにせよ、同じ部署の人たちに助けてもらわないといけない状態だったので、早めに上司と総務部に報告しました。
- 総務部の女性につわりの相談を聞いてもらったり、有給以外に「母性健康管理指導事項連絡カード(母健連絡カード)」を積極的に使っても良いという話をしてもらい、かなり気が楽になりました。
- 私は自分から病院へ母健連絡カードの記入をお願いし、休む期間も病院と相談して2回延長してもらいました。
女性B(40代前半)
- 業務で一番身近だった上司には、6週目ぐらいで話しました。初期であるほど心理的な不安が大きく、「安定期まで黙っていること」が負担に感じたので。
- 聞いてもらった方にも「無理をさせたくないから話してもらってよかった」と応じてもらえてほっとしました。さまざまな立場や関係性があると思いますが、伝えることで、双方にとって良い状態がつくれることもあると感じました。
総務部からひとこと!
- ■会社への妊娠報告はいつ頃が好ましいか
- 妊娠の報告の時期ですが、特に決まりはないですね。一般的には安定期(妊娠5カ月)以降に報告することが多いようですが、妊娠初期の頃にはつわりがひどいなど、人によって体調が異なります。両立しやすいように、ご自身の体調に応じて早めに相談しておくと安心です。
- ■妊娠報告や悩み相談を聞くときに気を付けていること
- デリケートな内容も多いので、まずは相手の話に耳を傾け、相談者の状況と希望を聞き取って理解することを心掛けています。
- 妊娠中は体調の変化や仕事の両立に不安を感じ、無理をしてしまう方が多いです。自分ではコントロールできないことも多いので、無理をせず、体を大切にしてほしいと第一に伝えるようにしています。
- 仕事と家庭の両立は妊娠・出産だけでなく、育児や介護、病気など、さまざまな事情を持っている人にとって大切です。安心して働き続けられるように「国や会社の制度を活用し、職場の理解と協力を得ながら、体調を最優先に両立していきましょう」とお話します。
- ■母性健康管理指導事項連絡カードについて会社としての見解
- “母性健康管理指導事項連絡カード”って聞いたことはあるけど、よくわからないという方も多いと思います。妊娠・出産の際に不安や負担を感じることがあっても、会社に相談するのは勇気がいります。そんな時に活用できるのが母健連絡カード。主治医から受けた指導内容を会社に伝えられる、便利なツールです。
- 例えば、こんな悩みや不安を抱えている方…
「つわりの症状がつらく、通勤ラッシュの時間を避けるため、通勤時間を変更したい」
「立ちくらみがひどく、頻繁に休憩を取りたい」
「主治医から絶対安静の指導を受け、しばらくお休みしたい」
「力を使う仕事がきつく、体に負担のかからない仕事に変えてもらいたい」
- 「母健連絡カード」によって、会社は女性従業員の状況を正しく把握しサポートすることができるので、ぜひ活用してほしいと思っています!
- 妊娠・出産で勤務時間が短くなったり、休業したりする場合は、給与が減額されることがあります。ですが、2023年9月末までに限り、両立支援助成金(新型コロナ感染症に関する女性健康管理措置)を活用して、休業時も給与を全額支給できるようにしました。安心して働き続けられるように、会社も利用できる制度を活用して、柔軟な環境づくりに取り組んでいきたいと考えています。
2.つわり期間中、安定期までの働き方
Q.妊娠初期は体調を崩しやすい、つわりがきついという話をよく聞きます。妊娠初期~安定期までどのような働き方をしたか教えてください。
女性A(30代前半)
- 私は1回目の妊娠の時の部署が外勤営業でした。自分がメインで担当しているクライアントもいたので急に休むという事が難しく、周りに助けてもらいながらなんとか進めていました。
- 初期の段階で部署に公表し、つわり中の運転や重い荷物を持つときなど先輩や後輩たちに助けてもらいながら安定期まで過ごしました。
- 吐き気がひどいときはテレワーク、お腹が張る時は休憩室で少し横になったりと、無理をしないように過ごしていました。
女性B(40代前半)
- 私はつわりが軽い方で、仕事に夢中になったら忘れてしまえるぐらいでした。それだとかえって周囲も妊娠の兆候に気付かないので、自らで「無理をしないように」と意識する必要がありました。
- 安定期までは、特に自分でもお腹の中の状況が把握できません。時間があれば「何かあったらどうしよう」と心配になる精神状態だったので、いつも通り楽しく仕事ができている時間があって助かりました。業務では遠方への出張を控えて、急な体調変化も想定して顧客対応を一人でしないように上司が配慮してくれていました。
3.産休までの働き方
Q:安定期に入ってからの働き方を教えてください。また、産休までの仕事の引き継ぎはどのように進めましたか?
女性A(30代前半)
- 外勤営業の時は、妊娠7カ月くらいで全クライアントに担当者の引き継ぎを行いました。お腹も大きくなってきて、外出するのが大変になるので少し急ぎ足であいさつをしに行きました。その後の細かい仕事は産休を取るまで、後任者と一緒に仕事をしながら引き継いでいきました。
- 2回目の妊娠での部署では(企画・事務)、外出する撮影などは行かなくなりましたが、コラムやメルマガの執筆、編集等自分のペースでできる業務をコツコツとこなしています。残業が必要になりそうなプロジェクト等は、サポートに回るなど部内で配慮してもらっており、身も心も穏やかに仕事をしています。朝の時点で自分の体調を見ながらテレワークも活用しています。
女性B(40代前半)
- 半年ぐらいのスパンで、業務を都度書き出して引き継ぎの資料を作成しました。ロケーション撮影のディレクションを担当していたので、準備からの流れを後任の方と全て一緒に行いました。野外の撮影現場は基本的に他のスタッフに任せました。スタジオ撮影は体調を見て少し立ち合ったのですが、クライアントや撮影現場のスタッフなども温かな配慮をしてくださり、男女問わず子育ての先輩方といろんな話ができました(特に、同じ月に出産予定だったヘアメイクさんと会えてうれしかった)。
- 体調の変化では疲れやすく息切れをしたり、眠りづらかったり……ということが増えましたが、後任の方がいてくれたおかげで無理のないペースで産休まで働けました。
総務部からひとこと!
- 産休に入る前に面談の機会を設け、出産後の手続きや給与、育児休業給付金などについて説明し、不安や疑問を解消できるようにしています。
- 産前産後休暇は、法律上は産前42日、産後56日の計98日です。この期間は通常、無給とする企業がほとんどで、健康保険から出産手当金を受け取るという流れになります。当社の社員の場合、産休中は有給で、産前45日、産後81日の合計126日取得できます。産休中も給与が支給されるので、安心して出産・育児に専念できます。
4.産休・育休中の過ごし方
Q.産休・育休中は会社と連絡を取っていましたか?育休中はどう過ごしましたか?(仕事等の悩みはありましたか。)また、仕事復帰についてどう決断したのか教えてください!
女性A(30代前半)
- ■仕事復帰の決断
- 家族会議で
・0歳児での保育園入所が一番競争率が低く入りやすい
・仕事に早く復帰したかった
・私の兄弟も、0歳児の間に職場復帰をしていたので、低年齢での保育所入所に特に抵抗がなかった
この3点から復帰を決断し、保育園は0歳児入所にしました。今では1歳児クラスの時点で「ベテラン園児」と呼ばれ、保育園に馴染んで楽しそうに登園しています♪
- ■会社とのやりとり
- 産休を取る前に、今後の仕事復帰の目安などを総務部に話しており、私は8月に出産し、翌年の4月には復帰したいと思っていたので、相応の手続きなどについて連絡を取り合っていました。
- ■育休中の過ごし方
- 仕事復帰を早めにしたいと考えていたので、復帰までの約6カ月間を全力で赤ちゃんと向き合おうと思っていました。が、初めての育児ということもあり毎日奮闘していて、記憶がありません!あっという間に保育園入所となっていました(苦笑)。
- 復帰後の心配などは特になく、産休前に上司と少しお話し今後の働き方について要望を出していたこと、また保育園入所決定後にすぐに総務部と上司と面談し、今後はどういう働き方をするか相談できたことが大きかったと思います。
女性B(40代前半)
- ■仕事復帰の決断
- 産休・育休の期間は、希望どおりに取得させていただきました。育休中にコロナ禍になり、保育園の見学が行われなかったことと、集団の場は感染への不安もあり、0歳児での復帰には消極的な気持ちにもなりました。結局、人気の高い園に申し込みましたが倍率が高くて入園できず。そこから、「情勢を見てしっかり自分たちに合う保育園を選んで、焦らずに復帰の体勢を整えよう」と切り替えました。それをすべて会社は理解し、サポートしてくれました。
結果、私は1歳児クラスで企業主導型の小規模の園へ希望を出し、順番待ちをして入園が決まったと同時に復帰となりました。小規模園だったため3歳児から別の園に転入しましたが、子どもはたくましいもの。園生活をめいっぱい楽しむ姿に、私も仕事をがんばろう!と思えます。
- ■会社とのやりとり
- 総務部の方が、書類や社内報を定期的に郵送してくれたのですが、いつも温かいメッセージが添えられていてうれしかったです。メールのやりとりでも、つい連絡事項に日々のことを書いたりしていました。職場の方々も、仕事のことやそれに限らず気軽に連絡をくれてありがたかったです。
- ■育休中の過ごし方
- 一日に何度も公園に行き、毎日いろんな支援センターに通っていたので、これまでコミュニケーションしたことのなかった地域の人々とのつながりができました。また、公園に遊びにくる園児たちの様子から、いろんな保育園の雰囲気を知ることができたので、保育園選びに役立てました(先生と子どもたちの普段の様子が分かって面白かったです)。また、職場の先輩と少し育休期間が重なっていたので、子連れで一緒に過ごしたりできたのも良い思い出です。約2年仕事から離れていましたが、復帰前に会社に面談に行き上司や総務部の皆さんに「こんな風にサポートしようと思う」と思いを伝えていただき、すっかり安心したのを覚えています。
今回は男性社員の育児休業経験者に、育休の過ごし方をお聞きしました!
男性C(40代前半)
- ■育休を過ごしてみて良かったこと
- 妻が里帰り出産でしたので、我が家に母子が帰って来たのは出産の約1カ月後でした。
はじめての共同生活と、妻に比べて約1カ月間の育児経験の差がありましたので、育児に対する習熟度や理解度の差を埋めることができたのは良かったと思います。
なにより日々刻々と変わる赤ちゃんの様子を見ていられるのがとても幸せでした!
- ■育休を経て、仕事と育児の両立の工夫
- 今は1歳と2歳の2人の子どもがいます。だいたい毎日21時~21時半には寝てしまうので、
「その2時間前に家に帰れば、少し遊んで寝かしつけができる!」
「もし2時間半前ならお風呂にも一緒に入れる!」
そんなことを考えながらタイムリミットとの逆算で動いています。仕事がキャッチボールだとするなら、ボールを自分のところで止めないように、即断即決で相手に投げ返すことを意識しています。
- ■もっとこうしていきたいと思うこと
- もし自分の後輩たちで男性女性関わらず、お子さんを授かる機会があった時は「育休が取得しにくい、申し訳ない」という思いは一切持ってほしくないと思います。
自分や家族の生活を豊かにする、その手段として仕事や会社があり、その結果が会社にも利益として還元される、有力な人材が長く残って働ける、そんな好循環が生まれれば良いなと思います。
- ■今後育休を取る方にアドバイスを!
- 男性目線ですが、仕事をしていると多くの男性にとって育児の時間は朝と夜、週末のみになることが多いため、育児の連続性を感じにくいかもしれません。育児はスポットであるものではなく、今日も明日も明後日も、ずっと毎日続いているものだということを育休中に実感できました。
すごく貴重な体験だったと今でも思いますので、どんどん積極的に取得できれば良いのではないでしょうか。