近年、エコやエシカル消費が注目され、私たちはモノを購入する際にも「安い」「便利」だけの観点で商品を選ぶことが少なくなっています。
例えば、
・世界の雇用や環境問題を意識してフェアトレード商品を選ぶ
・健康面を意識して身体に良い素材が入った商品を選ぶ
などがあります。
それは私たち「個人」だけでなく、「企業」としても当てはめられるはず。
企業も「安い」「便利」だけでなく、自社の理念や特色に合う商品を選択しているのではないでしょうか。
私たちは、紙や印刷物などモノを作りだす印刷会社として、2008年から環境問題に目を向けて事業を成長してきました。
主に、高速オフセットが取り扱う印刷物は紙でできています。
紙が「木」から作られることは共通認識としてお持ちかと思いますが、それらの紙は現在「木だけでなく植物や食べ物など、様々な素材が混合した用紙が開発され、かつ、そのほとんどが環境に配慮された紙である」ことをご存じでしょうか?
このコラムでは、様々な素材からできた環境配慮紙とその印刷方法をご紹介します。
そして、皆様が「個人」だけなく「企業」として印刷物を取り扱う際にも、世の中にある沢山の用紙や印刷方法から、自社にあった印刷物を選ぶ機会を持っていただければ幸いです。
目次
あなたはどの言葉にピンとくる? 環境に優しいエコな印刷方法&用紙をご紹介
いきなりですが、下記の表であなたと合う用紙・印刷方法チェックしてみてください。
「Q.あなたはどの言葉にピンときますか?」。
「私は、木の香りが好きだなぁ・・・」
「服はコットン素材を極力選ぶようにしているなぁ・・・」
「フェアトレードの製品に興味があるなぁ・・・」
など、自分自身の「興味・関心」とこの表を照らし合わせてみてください。
ピンとくる言葉がありましたか?
では、次は自分が働いている会社で考えてみてください。
「自分の会社は木材を使用した製品と関わっているな・・・」
「水をたくさん取り扱う会社だな・・・」
「世界で挑戦している会社だな・・・・」などなど。
どれが合うか、なんとなくでも想像できましたでしょうか?
では、自身がどの用紙と一番関わりがあり、マッチしそうか分かったところで、ここからは一つひとつの用紙と印刷方法を詳しく見ていきましょう。
1.森林や世界と関わる方へ:FSC®認証紙
FSC®認証紙とは、適切に管理された森林の認証材を使用した用紙です。
適切に管理された森林の認証材を使っているため、森林破壊の抑制し、持続可能な森林資源を次世代に残す事に貢献できます。
当社 高速オフセットでは2008年にFSC®-COC認証を取得し、適切に管理された森林から出荷される木材の用紙を使用できます。
☆FSC®認証紙についての詳細は下記「FSC®認証紙ページ」をご参照ください。
2. 繊維や世界と関わる方へ:タンザニアコットン紙
タンザニアコットンとは、オーガニックコットンを糸にする過程で生まれる、繊維くず(落ち綿)を使った用紙です。タンザニアに住む方々が自立していくために、オーガニックコットンの栽培プロジェクトとして用紙の製造が始まりました。
コットンという名前だけあって、とっても優しく、あたたかみのある手触りで、この用紙を選択することで、タンザニアで働く農家の方の雇用に繋がります。
☆タンザニアコットン紙についての詳細は下記「タンザニアコットン紙」ページをご覧ください。
3. フードロスや森林保護に関わる方へ:バガスペーパー
バガスとは、サトウキビの搾りカスのこと。
本来廃棄されているバガス(非木材資源)を利用しFSC®認証パルプを加え作り出されたのが「バガスペーパー」です。
本来廃棄される資源を再利用しているため、廃棄物をリサイクルする点で注目されています。また、バガスを紙の原料として使用しているため、木材の代替として、木材資源のみを活用するという偏りを減らすことに貢献できます。
4.フェアトレードや世界と関わる方へ:バナナペーパー
バナナペーパーは、アフリカのザンビアで生産されたオーガニックバナナの茎とFSC®認証パルプを混ぜ合わせてできた用紙です。
フェアトレードで取引されているので、環境問題はもちろん、貧困問題など雇用面に配慮した用紙となっています。
▼バナナペーパーで作られた商品
☆バナナペーパーは下記コラムで詳しく紹介しております!
5. フードロスや環境保全と関わる方へ:ベジタブルインキ(植物油インキ)
ベジタブルインキとは、再生産可能な亜麻仁油・桐油・ヤシ油・パーム油など植物由来の油、及びそれを主体とした廃食用油等をリサイクルした再生油が使われた印刷用インキです。
植物油は石油系の溶剤に比べて生分解性があるので、環境負荷低減に寄与しています。
ベジタブルオイルインクは印刷インキ工業連合会により定義され、ポスターや冊子等にこのインキを使う場合は植物油インキマークを使うことができます。
☆ベジタブルインキは下記「ベジタブルインキ」ページを参照ください。
6. 水質保全と関わる方へ:水なし印刷
水なし印刷とは廃液を出さずに印刷する環境に優しい印刷方法です。
有害な廃液を含む湿し水を一切使用せず、環境への負荷が格段に少ない印刷方法とされています。
☆より細かい説明は「水なし印刷」ページをご覧ください!
また、関連する印刷方法として、「カーボンオフセット」が挙げられます。
簡単に言うと、印刷物を製造する過程で排出されたCO2を、お金で買い取って実質0にするということ。
詳しくは下記コラムで紹介していますので、ぜひご覧ください。
環境対応印刷のメリットとデメリット
これまでご紹介してきた環境に優しい用紙や印刷は、環境問題やSDGsにアプローチできる反面、「通常の印刷よりコストがかかるのではないの?」と聞かれることがあります。
実際は、ご相談いただく案件の部数や仕様にもよりますが、コストがあがる場合もございます。
ですが、コストがかかっても環境対応印刷をおすすめしたい理由が2つあります。
1つ目は、SDGsの認知率は年々増加し、なかでも若い世代での認知が増加していること。
今はまだ必要性を感じなくても、2年後・3年後にはSDGsの認知率が倍になっているかもしれません。
企業のブランドイメージ確立や販売戦略はすぐに取り掛かれるものではないので、サンプルの取り寄せなどできる部分から着手することをおすすめします。
※SDGs 認知率の最新情報は、ぜひ「SDGs 認知率」で検索してみてください!
そして2つ目は、何よりも社会のためになるということ。
たとえばバナナペーパーの利用は、環境に対応することはもちろんですが、「ザンビアの貧困・雇用問題」「絶滅危惧種や生態系の保護」にもつながります。
個人個人がこうした問題に対してできることは限られていますが、バナナペーパーのような用紙を使うことで、少しでも世界の問題に役立つことができます。
ぜひ、「環境のためにペーパーレスを選択する」だけではなく「環境配慮紙を使って新たな雇用や環境問題に取り組んでいく」ことも、選択肢として加えていただければ幸いです。
2025年の大阪・関西万博の開催目的にSDGsへの貢献が制定されています
国連が掲げる「SDGs(持続可能な開発目標)」達成の目標は2030年。残り5年の節目となる2025年は、実現に向けた取り組みを加速するのに極めて重要な年とされています。
参照:開催目的|公益社団法人2025年日本国際博覧会協会
そのため、2025年大阪・関西万博がめざす目的には「持続可能な開発目標(SDGs)達成への貢献」が入り、個人・企業としての取り組みがより重要視され、一人ひとりが意識して取り組むことが必要な社会へ変化しています。
環境に優しい印刷なら大阪・東京の印刷会社 高速オフセットにお任せください!
当社では、今後も地球環境にやさしい企業を目指し、より一層の社会貢献をしていきたいと考えております。
印刷会社としてできることは限られていますが、「情報を伝える」を担う会社だからこそ、できることに全力で取り組みます。
用紙や印刷方法が決まっていなくても、「環境に対応できる印刷を希望」とお伝えいただければ、専門担当が配布したいシーンやターゲット、予算・コスト等を詳しくヒアリングし、ご提案させていただきます。
ご相談・及びお見積りは、ぜひお気軽にお見積りフォームやお電話でお問い合わせください!
高速オフセットは「持続可能な開発目標(SDGs)」に賛同します
環境負荷の軽減に努力し、その活動を持続するため、目標と計画に基づいた環境保全活動に自主的に取り組む方針を立てました。
下記のバナーより、ぜひ高速オフセットのSDGsに対する取り組みをご覧ください。
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